Masahall Full Stack

マーシャルアンプとリッチー・ブラックモアとジョージ・リンチとスティーブ・ヴァイが大好きなマサハルのブログです。時々こっそりと過去記事を改訂しています。(笑)

Ritchie Blackmore 情報追加

ネットで情報収集したので、「最初で最後」は撤回して、リッチー大先生のネタを追加します。

http://www.woodytone.com/2009/04/20/ritchie-blackmores-tone-and-more-part-1/

英文の過去インタビュー集です。
私なりの拙い解釈ですが、気になった点をまとめます。興味ある方はぜひ原語で読んでみてください。大先生の研究のヒントになれば幸いです。

 

リッチー大先生の発言

メジャーに関するジョー

特別な出力段追加・・2本の出力管追加により~300W、ベースコントロールなし

昔、シンコーのブラックモア本でこれを読んで、KT88 6本による300W改造だと思い込み騙されました。(笑)

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アイワについて

音を落ち着かせてミッドレンジを付加させる。

ギターについて

バズ(ノイズ)を止めるために内部を銅(箔)で覆う。ミドルピックアップは全く使わないので取り除いて、他の2つを再編成する(リワインド?)

ドーク発言

マーシャル工場でのメジャー改造

・チャンネル1⇒2のカスケード回路
・その間(CH1とCH2の間?)にマスターボリュームコントロールを付加
・マスターボリュームのポットは入力ジャックの1つに設置(ノブが見えないので謎…もしかしたらジャックの奥に設置して、穴からドライバーなどを差し込んで調整するのか?)
・音は大きいが価値のない(duff)トーンで、ハイエンドカットはしていない

ドーク改造

すべてのものを取り出し、リッチーが好きなすべての正しいボイシング(EQ)を備えた特別なプリアンプ真空管を追加した(⇒プリ管を使用したローカット回路と思われる。通常の3本の隣に1本追加した写真あり。位置的にEQ後もしくはフェイズインバーター後に回路を付加したと考えられる)

クラブアンプ(リハーサル用?)

マーシャルの100W1959にマスターゲイン(マスターVOL?)を備えた特別なチューブ(プリアンプ)を付加したものを製作しリッチーに届けた。

マスタートーンサーキット(MTC)

クリーミーな音が出せるよう調整したフィルターを設計した。トーン回路が正確に動作するよう正しい部品を選んで、ピックアップのQファクター(共振周波数特性のピークの鋭さを表す値)が私の(決めた?)中心点となるように使用した。(構文が掴めません。どなたか訳してください)

ジョーFを名乗る人物の thegearpage.netへの投稿

・(ドーク改造によって)メジャーはマスターVOLを撤去
・78年に(スピーカーを)セレッションG12H30-55HzからG12(T)-80に変更
・プリ管はMullardの10MもしくはAmperexのBugle Boys
・ドライバー管(フェイズインバーター?)はGE 5-Star 6201
・パワー管はGECのKT88
・キャビネットは定常波を減らすため、バックパネルを安定させるために、少し改造された
・Schecterは、暗い音になるのでフルターンでは使用されなかった
・実際にはSchecterは使用せず、(ドークが製作した)コピー品だった。(オリジナルワイヤーを撤去し、リワインドしたことを示すと思われる)

 

以上です。

なお、謎の多いMTCについては、日を改めて投稿する予定です。

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Ritchie Blackmore sound

先の記事の補完として、私がたどり着いた機材についてまとめておきます。

まずはギターについて。
ベースとなったのは、フェルナンデスのリバイバル期のストラトモデルで、マイクロティルト機構が簡略化された廉価版のLIMITED EDITION。以下の改造を施しています。

*スキャロップ加工
*ミディアムジャンボフレット
*シャーラーM6mini(ダブルリグ)
*ジムダンロップロックピン埋め込み
*銅箔によるキャビティのシールド
シェクターF500(リワインド)
*センター位置にハムキャンセルのダミーコイル
*MTCを模したトーンフィルター
*ボリュームにハイパスフィルター
セレクタスイッチのスプリング撤去
*ゴトーのメタルキャップアーム
ラニオンブルーのストラップ

シェクターはノーマルより巻き数を少なく、直流抵抗値が小さくなるよう巻き直しています。これでノイズが少なくブライトなトーンを得ることができます。

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アイワTP-1011のプリアンプをペダルで再現したBP-414とBOSS GE-10を通します。

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BP-414でミッドハイ領域がカリっとしたトーンと軽い歪みを付加します。ノブを上げすぎると音が潰れてしまうので程々にセット。低音が出すぎるので、GE-10でカットします。

74年製造のマーシャルは、US仕様でパワー管が6550になっています。

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2203マスターボリュームモデルと同じ回路に変更されていて、CH2にインプットするとカスケード接続となり、増幅が1段増えてハイゲインとなります。

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Vol2がゲイン、Vol1がマスターVOLになっていて、単体でも相当に歪みます。

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今回のセッティングはこんな感じです。
ゲインは抑えてマスターはかなり絞っています。ベースはゼロでも、BP-414のおかげで十分に低音が出ます。

アイフォーンの内臓マイクでは生音の迫力をうまく録音できませんでしたが、こんな感じになります。 


Down to Earth sound Ritchie Blackmore

ピッキングフォームが無意識にジョージ先輩になっちゃっていますね。握り直してアルペジオが怪しくなった辺りでカット。(笑) 

ちなみにアンプがJCM800やリイッシューの1959など近年ものだったり、スピーカーがG12T-75だと、ガリガリっと耳障りなトレブルが出てしまいます。私もJCM900やJCM800、リイッシューのAC30などを使っていた時には心地よい音が出せず散々苦労しましたが、古いマーシャルスタックを手に入れてあっさり解決しました。

※過去音源追加・・今は使えなくなったタスカムのマイクで録音したものです。動画よりクリアーに聴こえますね。前奏が長いので1分辺りからお聴きいただければ幸いです。音を出している時は気にならなかったのですが改めて聴くと歪ませ過ぎでした。

Ritchie Blackmore

ここでリッチー大先生について書くのは最初で最後でしょう。
私が初めてBURNを聴いた1975年から40年余年、インターネットの普及により本格的に研究を始めた2002年から既に15年が経過しました。

様々な資料を集めて試行錯誤を繰り返し、現状で手に入る機材で納得できる結果が出せたので、研究に区切りを付けることにしました。(そもそも本物のマーシャルメジャーは手に入れていないし、ギターやアンプの改造は謎のままだし、その程度で納得か?というご意見もございましょうが、そこはご容赦ください。)

別のブログに書きましたが、昨年、長年待ち望まれていたハードロック回帰のステージをyoutubeと友人の現地レポートで見て、私のブラックモアに懸ける青春!が終わったと感じました。ロニー、コージーとの再共演は叶いませんでしたが、気の合ったメンバーと楽し気に往年の名曲を演奏する姿を見て、私の大先生に対する執着が消えてゆくのを感じました。まるで一生の願いが叶って大往生するような感じ。(笑)

ということで、もう思い残すことはなし。リッチー大先生に関する資料や機材を処分することにしました。これ以上私が持っていても意味がないことは明白なので、残りの人生を考えると、後継者に託すべしと思ったわけですね。

では、締めとしてDEEP PURPLE MK-3とレインボー中期までに限った研究結果の中で、一般にはあまり知られていないと思う事をまとめておきます。
これからのリッチー・ブラックモア研究を続ける方の参考になれば幸いです。


1.パワー管は6550(KT88)

Marshall Major 1967は現在入手が困難なヴィンテージアンプの一つです。さらに大先生はマーシャルの工場で自分好みに改造してもらっていました。
私の研究による推測では、下記3点の改造と認識しています。
*カスケード接続化
*ローカット回路追加
*マスターVOL追加・・ゲインコントロールなし、VOL1=マスター、VOL2(常に0なのでダミーと推測)

回路のキャパシタレジスタの定数などは分かりませんが、イメージ的には2203の回路にてゲインPOTを廃して、ゲインは一定量で固定したような感じと考えます。

手に入らないアンプを何で代用するか?それが問題なのですが、私の場合、偶然手に入れたUS仕様のパワー管に6550を使ったカスケード改造マーシャルが通常のEL34仕様よりも近く感じました。6550はメジャーに使用されたKT88に特性が近いからと思います。
カップリングにマスタードを使用した76年頃の2203のUS仕様であれば私のものとほぼ等しいですが、レアなモデルなので入手困難でしょう。EL34仕様の一般的なマーシャルなら、パワー管を6550もしくはKT88に換装して、CH1とCH2をカスケード接続化&MasterVOLを追加、さらにペダルのグラフィックイコライザーなどでBASSを絞ってやると良いと思います。6550管のエングルシグネイチャーも良いでしょうし、US仕様のJCM800の2203を改造してカップリングキャパシタマスタードに交換するという手もあると思います。

2.AIWA TP-1011≒ファズ

一般にはこのレコーダーのプリアンプにて信号を増幅し、マーシャルアンプをブースト(オーバーロード)させているということになっていますが、それを鵜呑みにしてクリーンブースターで増幅して過大入力をインプットしても、信号が飽和してモワモワに潰れた切れの悪い音になるだけです。
アイワのプリアンプは、マイクのインピーダンスに合わせて増幅量を設定しているので、ギターをつなぐと過大入力となり、内部で歪が発生してファズに類似した動作となります。さらに出力がラインレベルのため、アウトレベルを上げるとギターアンプには大きすぎる信号となってしまいます。
よって出力はほどほどに抑えて、プリアンプの中で歪を発生させて歪量をコントロールするのが正解です。イメージ的には、クランチ状態のアンプにOD-1のように歪を付加してトーンを整える感じです。

左のMICボリューム(ゲイン)を上げると、バリバリとミッドハイを強調したトランジスタ独特の歪が発生し、普通のシングルコイルピックアップでも「メイド・イン・ヨーロッパ」のような激しく歪んだ音になります。

3.シェクターかダンカンか?

ホワイトローズに搭載したクォーターパウンドのピックアップはどちらなのかという論争がありますが、正解は、74年のホワイトローズにはシェクターF500T改リワインド、77年のホワイトローズのリヤにはダンカンSSL-4を搭載したことがある、です。
フェンダー(ジャパン)から発売されていたシグネチャーモデルにSSL-4が搭載されていた事が混乱を招いた原因ではないでしょうか。

4.ローカット

マーシャルスタックなど低音が出るアンプを使うと、低音が暴れるというか抜けの悪い潰れた音になってしまいがちです。本物のメジャーやアイワを手に入れたとしたら尚更ですね。アンプのBASSをゼロにしてもまだ低音が出過ぎるので、リッチー大先生のようなクリアーでブライトなトーンを出すためにはローカットが必須です。
アンプにローカットフィルターを入れるのは試行錯誤が必要なので、アンプの直前でグラフィック、またはパラメトリックイコライザーで補正すると良いです。

5.シェクターF500T

一般的にはハイパワーなピックアップとして知られていますが、リッチー大先生はパワーが欲しかったのではなく、ノイズを少なくしたかったのです。つまりフルターンではなく出力の小さいタップで使用していたと思われます。(1980年頃)
歪みはアイワやメジャーアンプで発生させて、ピックアップ自体は根源ノイズを低く抑えるため出力が低くしたということでしょう。

そこを理解せず、シェクターのF500やF500Tのフルターン、ましてやダンカンのSSL-4をそのまま使うと、ノイズか大きくもっさりとした抜けない音になってしまい、リッチーサウンドに近づけません。
(私のRB79モデルは、少な目:直流抵抗値7.5kΩ程度にリワインドしたF500を搭載しています。)


なお、それ以外のことはシンコーから出版された「RBギターズ」に詳しく書いてありますので、ディープなマニアな方は、必ず読んでください。

以上。

ありがとう!リッチー大先生。
研究は終わりにしますが、いつまでもファンであり続けますよ。

Charvel Pro-mod So-cal

80年代にロック=ギターに熱中した人にとって、CHARVELは憧れのブランドの一つでした。

78年頃:エドワード・ヴァンヘイレンの白黒フランケンとバンブルビー、80年頃:ゲイリー・ムーアの2Hストラトで台頭し始め、82年頃からジョージ・リンチを始めとするLAメタルのギタリストの使用によって一気にギブソンフェンダーを凌ぐ人気を得ました。87年頃になって日本製が安く出回りましたが、Made In USAの本物は玉数も少なく幻のギターでした。私も中古で日本製シャーベルを手に入れましたが、フェルナンデスと大差なく、あえて持っている意義は感じません。

 

そこで目を付けていたのが、近年神田商会から10万円程度で発売されていたPRO-MODシリーズです。最近、モデルチェンジで15万ほどに値上がりましたが、フェンダー同様メキシコのエンセナダ工場で生産することによってコストを抑えた製品です。

http://www.charvel.jp/promod/

 

前から欲しいなと思っていたのですが、立ち寄ったハードオフにあったので、じっくり見てきました。結論を先に言うと、日本製やフェルナンデスと大差ないギターと感じました。

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韓国製の廉価版フロイドローズ2000搭載で、ピックアップはセイモアダンカンが2基、ノーロードのトーンPOT、コイルスプリット回路、カーボン補強でコンパウンドらジアスのネックなど、かなり意欲的なスペックなのですが、ネックの造りは雑で、端々に安っぽさが見えてしまう残念なギターでした。むしろ90年代の日本製のシャーベルの方が良いかもしれません。

新品で8万円(実売価格6万程度)なら有りなんでしょうが、神田商会が絡んだおかげで定価13万円(実売10万)・・・無いな。さらに現在はスペックアップして定価18万(実売15万)ですから、要らないですね。個人的には汚い中古が6万はあり得ないです。4万なら買っても良いと思う程度のギターですね。

 

なら、USA製カスタムショップはどうか?・・・40~50万・・・これも無いです。(笑)

 

じっくりと80年代の当時物が出るのを待つかな・・・

80s George Lynch's rig

BOSSのGE-7、ロックトロンのHUSHも手に入れて、当時のジョージ先輩の主要機材が揃いました。

・・が、適切なケーブルが足りず鳴らすことができない状態だったので、寸法を測ったり熟慮の末、パッチケーブル6本をオーダー。

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ベルデンの8412とクラシックプロの金メッキチップのプラグを使用、方向性にもこだわって製作された無印良品を入手しました。 ケーブルの皮剥きやハンダ処理も丁寧で、400円/本程度とコスパも高いです。早速、セットアップ!

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予想通り長さはピッタリです。接続は下記の通り。

ギター(SH-12スクリーミングデーモン)↓

PMG BUF E945(ブーストオフ)↓

BOSS GE-7↓

maxon OD808(Ibanez TS808)↓

lexicon pcm41(25ms chorus)↓

Rocktron HUSH 2CX↓

├DRY→Marshall 1959 '76(EL34)→'74G12M-25

└WET→Marshall 1959 '74(6550US)→'76G12M-25

 

今日は日差しが弱く涼しかったので、窓を閉め切って久々にマーシャル2台をステレオで鳴らしました。

 


Rocktron hush 2cx-1

まずはノーマルなCH1でマスターVOLを絞った状態です。

GE-7とOD808のブーストで発生した「ザー」というノイズとpcm41の「シュワーンシュワーン」というモジュレーションノイズが、HUSHをオンにすると一気に小さくなります。ノイズリダクションとノイズゲートの2つの連携動作のため、ギターをミュートするとほぼ無音になりますね。

ジョージ・リンチセットなのになぜか、バークアットザムーンを弾きたくなりました。(笑)

ジェイクのセッティングは歪ペダルがOD-1なので結構な違いがありますが、pcm41のモジュレーションで軽いステレオコーラスを入れるとほとんど同じような気がします。

 

ここからじっくりとセッティングを詰めて行けば、理想の音になるかな。しかしここまで来るのに30年かかりました。ヤフオク&メルカリ万歳ですよ。

 

続いては、ペダルオフでカスケード接続のマーシャルオンリーな音です。


Rocktron hush 2cx-2

(右スタック)76年製。EL34管で右上インプットでCH1とCH2それぞれゲインを生かしたままカスケード接続となり、プレゼンス位置にマスターVOLを追加しました。キャビネットは74年のG12M-25クリームバック入りです。

(左スタック)74年製・・6550管で、同じく右上でカスケード。ただし2203と同じ回路でVOL1がゲイン、VOL2はマスターVOLに変更しています。キャビネットは78年のブラックバック。

 

個体差もあると思いますが、パワー管のトーンの違いが分かるでしょうか? ちょっと歪ませすぎて音が潰れちゃってますけど。(笑)

 


Rocktron hush2 cx-3

最後にPMGのブースターのみオン、マーシャルはノーマルCH1にインプットして2台同時に鳴らした音です。これもなかなか良いです。 ただマーシャルから発生するノイズが結構大きいので、最終的にはプリアンプの後にセンドリターンを付けて、そこにHUSHをつなぎたいですね。

 

今日は久々にマーシャルサウンド炸裂させて、日頃のストレスを解消できました。