Marshall 2203 MK2 Master Model 100W Lead
私は、いくつかマーシャルのヘッドを持っていますが、これは1980年製造の2203という、100Wでマスターボリューム(以下MV)式のものになります。有名なJCM800になる直前のモデルですね。
2203は、4インプットの1959よりプリアンプが一段多く、より強い歪が得られます。プリアンプで十分に歪ませて、MVで音量を調整して、パワーアンプではクリーンに増幅するため、高域が潰れずシャープでブライトな音が出ます。しかし、MVのレベルを低く設定してしまうと、パワーアンプ前のフェイズインバーター部の真空管が十分に働かず、いささか迫力の無い音になってしまいます。
そんな時は、アンプの前にブースターをつないで、プリアンプをよりオーバードライブさせるというやり方があります。しかし、ただブーストしただけでは低音域が飽和してモワモワと切れの悪い抜けない音になってしまいますね。
そこで有効なのが、次の2つの方法になります。
1.トレブルブースター
古くはエリック・クラプトン、ロリー・ギャラガーなど、ブルーズ~ロックギタリストたちが使っていましたが、リッチー・ブラックモア、トニー・アイオミ、ブライアン・メイ、グレン・ティプトン、KKダウニングなど、ハードロック系ギタリストに大人気でした。
トレブルと聞くと、高音ばかりキンキンになってしまわないかと心配する方がいるかもしれませんが、実際には低音域をカットして、ギターでおいしいミッドハイ領域を持ち上げますので問題ありません。上記の方々の演奏を聴けばお分かりになると思います。
詳しくはこちらで勉強してください。
Rangemasterに関するコラム「歴史と伝統の英国サウンド 」
2.グラフィックイコライザ
こちらが今回のネタになります。
低音域をカットする使い方としては、トレブルブースターと同じですが、好みの調整ができるところが良いです。
今回は適当に中音域を持ち上げて、低音と高音はカット、全体で6dB増幅しました。
MVは1.5程度で、適度にスピーカーが動作する最小の大きさです。
ドッケンのリフを弾いてみましたが、あまりにもひどい演奏なので、音声は適宜カット使えるところだけ抜き出して、エコーを付加しています。動画は適当にかぶせただけなので音とリンクしていません。
なにかの参考になれば。(笑)