Masahall Full Stack

マーシャルアンプとリッチー・ブラックモアとジョージ・リンチとスティーブ・ヴァイが大好きなマサハルのブログです。時々こっそりと過去記事を改訂しています。(笑)

ギターアンプの電源電圧考 ※追記

真空管アンプを理想的な状態で鳴らすには、電源の電圧とパワー管に合わせたバイアス電流の設定が重要です。

真空管のヒーター電圧は通常6.3Vで設計されています。マーシャルの電源トランスの電圧設定は110V~230Vまでありますが、日本の商用電圧に近い110Vの場合0.91倍(5.7Vとなり、ヒーター温度が低下しエミッション不足となって能力低下となります。家庭用の電源電圧は非常に不安定で、90V近くまで低下する場合もあり、まして電源事情の良くない現場では、ほかの機材への給電によりもっと下がってしまう場合もあります。(US仕様ではセレクタがありませんが120V固定なのでしょうか?)

良くギタリストのインタビューで「昨晩はサイコーだったのに今日はダメだった」なんて記事を目にすることありますが、あれは電源電圧や雰囲気温度の変動でヒーターの温度が変化して、真空管の最良の動作状態をキープできないということなんだと思います。またマーシャルのトーンは個体差が激しいという話も良く聞きますが、あれはアンプ自体(パーツ)の個体差もさることながら、真空管及びその動作状態の違いによる場合も多いのではないでしょうか?

話が脱線しましたが、何が言いたいかというと
1.調整時の電源電圧と演奏時の電源電圧を一定に保つこと
2.真空管の動作時点の温度を一定に保つこと

安定した音をキープするためにはそれが大事だということです。

恐らくまともなアンプテックであれば、設定時にはきちんと電圧安定供給機を使用して、きっちり100Vなり120Vで調整すると思いますが、ユーザーに渡った後ではいくら昇圧トランスを使ったところで、電源の電圧降下によって、設定時点の動作が確保できないことになります。

私を含めて素人が「バイアス設定しました」なんて嬉々としてブログで報告していますが、不安定な家庭の電源で調整しても、実際に演奏する時点では電圧が変わってしまいバイアスを合わせた効果が薄れてしまうということなのです。

 

細かいことは気にしない人ならそれで良いですが、自己満足のためには電圧を任意に調整できる機器が必要ですね。

それがスライドトランスまたはボルトスライダーというものです。(ギタリスト的にはスライダック、バリアックなんて呼んでいるもの)

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・・・と言うよりは、私が、バイアス電流の設定時のためにスライドトランスが欲しい!というお話でした。(笑)

 

ヤフオクだと安い中古品もありますが、電極ターミナルのナット欠品とか、現場で使われていて汚いものも多く、あまりお買い得感がありません。アマゾンやモノタロウだと5A※のものが1~1.5万円程度で購入できるので新品が良いかな。工事用資材を売っているようなヘビーなホムセンにもあると思いますよ。

※定格電流5Aを120Vで使用すると4.2Aになるので、マーシャル100Wに丁度良いです。3Aだと余裕がないのでフルアップするにはちょっと不安ですね。私の場合2台なので10Aが欲しい・・・まぁ2台フルアップなんて機会は一生無いと思いますが。

 

※いろいろ書いてみましたが、これ買えば一気に解決ですね。でも14万は無いナー(苦笑)

www.soundhouse.co.jp

もしくはこれに昇圧トランスで120Vにすれば良いかも。
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