スライダック
年末年始は慌ただしく過ごしたので、新年4日よりぼちぼち稼働です。今年もよろしくお願いします。
さて、年末に出物を見つけてスライダック(今後この表記で統一します)を安く手に入れました。容量が5Aなので、お試しですね。
新品未使用だが古いという訳あり物件です。到着後開封すると、鋳物のセンターヨークが底板との固定部分で破損していました。ここが壊れるとコアが固定できず、ノブを回しても調整できません。良く見れば鋳物の表面はひびだらけでヨークは崩壊寸前。輸送時の衝撃に耐えられなかったようです。同封のタグには「昭和47年製造」と記してありました。45年前…そりゃ劣化もするだろう。(笑)
とりあえず出品者に状況を伝えると、とても良い人で、「返金します」とのこと。しかしこちらとしてはジャンク承知で落札したものであり、返品も面倒なので修理を試みます。
ケースの固定ねじを外し中を開けると、配線も千切れていましたが、ケース底面とトランスコアをがっちり接着したら行けそうです。
スライダックの中はこうなっています。鉄芯に銅線を巻き付けた重いコアが心臓部ですね。その上を可変電極のカーボンブラシが回転して巻き数に応じた電圧に変換します。手前の灰色のリング状の部品が脱落したヨークの「ヘソ」です。亜鉛合金の鋳物でしょう。
手持ちの2液式のエポキシ接着材をたっぷりつけて、まず底板と絶縁シートを接着。コアを重しに載せて10分ほど放置。がっちり固まりました。よしよし。
(2液式エポキシはとっても臭いです。手に付けないように。)
続いて一度コアをおろし、一体化した底板、絶縁シートにさらにたっぷり接着剤を盛って、コアを接着します。自分の重さで密着していい感じです。念のため20分ほど置いてからノブを仮装着して、回転に問題ないか確認です。
OKです!
がっちりです!
未使用のため若干操作感は重いですが、ガタつきなく回すことができました。
一応、脱落した「ヘソ」も接着しておきました。これで問題ないでしょう。
次は配線の再ハンダです。
単芯の銅線が折れていたので折れた先端を除去、ワイヤーの被覆を剥いて、元の接続部分に巻き付けて、ハンダ付けしました。
さあ、再組み立てです。
100vタップの位置に軸をセットして、念のため可動部分に絶縁処理を施してケースを被せ、100Vの位置でノブを固定。
適当なコンセントケーブルを切断して電源コードを作り、念のためブレーカーの入った電源タップを介して通電。
ショートや異臭はありません。
よっしゃぁ!!
そしてテスターで測定。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
OKですOKです!
(続く)