Masahall Full Stack

マーシャルアンプとリッチー・ブラックモアとジョージ・リンチが大好きなマサハルのブログです。時々こっそりと過去記事を改訂しています。(笑)

リッチー大先生と最初のストラトキャスター その3※追記

※ドレインリースタジオの「リング・ザット・ネック」フィルムについては1969年初頭という記述(DPASのDVDレヴューにて)があります。それが事実なら1月のBBCセッションの録音時と考えられますが、5月からの2度目のUSカナダツアーのプロモーション用となるので、Sロビンソンの解説と相違する上に少々時間が空きすぎる気がします。また室内とはいえTシャツや薄手のシャツ姿なので、1969年初頭の真冬よりも1968年初秋のような気がします。

しかしギターのフレーズは1969年1月収録のBBCセッションに酷似しているので、69年説も捨てがたく、結論が出ないですね。(笑)


古い資料を確認していて、謎が解けました。

まずは時系列でここまでのおさらい。

①1968年8月:「The Book Of Tariesyn」レコーディング

②※新発見
ドレインリースタジオにて、カナダTV局がWring That Neckの演奏風景を撮影(Eクラプトン放出のテレキャスターネックのストラトとマーシャル200を使用)

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③10月:ロサンゼルスフォーラム公演(ES335と黒ローズのテレキャスターを使用)

④12月:ニューヨーク公演中に68年の黒メイプルのストラトを入手
シングル「Emaretta/Bird Has Flown」レコーディング

⑤1969年1月:BBCラジオ「ヘイ・ボッパ・レ・ボップ/エマレッタ/リング・ザット・ネック/ヘイ・ジョー/イッツ・オールオーバー・ナウ」収録
Deep Purple(III)」レコーディング

 

①「ストラトの音は確認できない」というMaster氏の研究結果を鑑みて再確認したところ、確かに全部ES335という結論となりました。
この時点では、まだストラトはレコーディングに使用されていなかったと言う事です。

②10年ほど前にDVDのDeep Purpleアーカイヴコレクションで明らかになった映像です。


Deep Purple Mark 1 perform Wring That Neck in 1968

ディープパープル研究家の第一人者であるサイモン・ロビンソン氏によるブックレットの解説をよく読むと時期は明言していませんが「セカンドアルバムの発売と共に初のアメリカツアーのプロモーション用のインタビューを撮影するため、カナダのTV局がドレインリースタジオに撮影隊を送り込んだ(要約)」とあります。

つまりあのフィルムは1968年10月より以前に撮影され、あのストラトは米国でクリームの前座を務める前に既に英国内で入手していたことになります。

さらにアルバムバージョンよりも曲の完成度がやや低いと感じるため、セカンドのレコーディング前のリハーサル(もしくは渡米直前のリハーサル)を収録したものと思われます。そしてアルバムの裏ジャケット写真もその時点で撮影されたものだったと思われます。

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以下は私の推測ですが、あのストラトは撮影時のリハーサルで実験的に使っただけだったと考えます。
ネックの反りとオクターブずれのために、アルバムのレコーディング本番では使用せず、Jロードに譲ったということだったのでしょう。レコーディングの後に入手したのだとしても、同じ理由でステージでは使わなかったという事ですね。

そして、12月に新たに68年の黒メイプルのストラトを手に入れて、それ以降のレコーディングに使用したと考えます。

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カナダTVのフィルムにしても、アルバムジャケット写真にしても、ごくまれな一時期をとらえたものであり、テレキャスターネックのストラトは、公式音源には残らなかった幻のギターだったのではないでしょうか。