Masahall Full Stack

マーシャルアンプとリッチー・ブラックモアとジョージ・リンチとスティーブ・ヴァイが大好きなマサハルのブログです。時々こっそりと過去記事を改訂しています。(笑)

かなり久しぶりの更新になります。

かなり久しぶりの更新になります。
トレブルブースターを作った後、パソコンをONするのが面倒で、スマホで長文を打つのも億劫で、放置。(苦笑)

 

トレブルブースターに満足してフェンダーストラトキャスターも賞味終了となり、9月は、togetterにて逐電野郎を糾弾しておりました。

https://togetter.com/li/1271080

facebookで悪事がばれて叩かれていたようですが、コメントは削除してクレームをつけた人をブロック。サイコパスは全く反省していません。最近楽器店も解雇されたようなので、もうすぐ自滅するでしょう。

 

10月はストラトを買ったり組み直したり、処分をしていました。

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11月はRED DRAGON CARTELのニューアルバムを聴きまくっていました。ハムバッカーのギターを弾きつつジョジョに奇妙なジェイクEリーのブームです。
2千円で買ったフェルナンデスの赤いギターにダンカンのスクリーミングデーモンを載せたらかなり良い感じ。

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ライダースジャケットのブームも訪れました。

スティーヴ・ヴァイのブームが密かに始まり、ジェイクブームは、P-90のレスポールスペシャルを手に入れて終焉となります。

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ここで一気に機材の処分を進めて、マーシャルのSLP、ギター数本を売りました。

12月になり、JEM Jrを手に入れて、今やヴァイに夢中になっています。

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Marshall 1962 (Blues Breaker) ※初回投稿2018.9.8 13:59

台風が去って一気に涼しくなり小雨模様の本日ですが、お次はマーシャルの1962のお話です。

 

Deep PurpleのIn Rock期を研究していて、RB研究の第一人者であるMaster氏の「50W使用の可能性が濃厚」との意見を拝見してから、入手すべく色々と調査を進めて参りました。

1970年当時、リッチー大先生が200Wメジャースタックとコンボの1961を並べて使用していた証拠写真が残っています。

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それをIn Rockのレコーディングに使っていたということですね。


In Rockは1969年の10月から1970年の4月にかけて英国内メインの欧州ツアーの合間を縫って、IBC、De Lane Lee、Abbey Roadの3つのスタジオで収録されました。
機材管理の煩雑さを避けるために、ツアーはメジャースタックとAC30を機材トラックに積んで回り、スタジオではコンパクトな1961コンボを都度持ち込んだ、という事も考えられます。

 

当時のマーシャルのコンボといえば、JTM回路にトレモロが付いた1962通称ブルースブレイカーが有名ですが、12インチのグリーンバックが2発の1962に対して、見た目は同じ1961には10インチが4発入っていました。

マーシャルの50Wは通常であればEL34搭載のJMP回路の1987ヘッドでしょう。しかし本物は高価で手が出ない。現行のリイッシュー1987Xが現実的でしょうか。

70年頃の1961は60年代のJTM45ベースなのか、1987にトレモロ回路を付加した1987Tベースのか知識が無く分かりませんが、ソリッドステート整流器でEL34搭載は間違いなさそうです。今回の場合は雰囲気優先で(笑)リイッシュー1962を選択しました。

 

調べを進めると1962リイッシューには、1980年代末~の初期型と2000年代以降の後期型と特別なハンドワイヤードモデルの3種類があることが分かりました。
初期型はオリジナルに対して、キャビネットの奥行きが3インチほど短く(薄く)なっています。2000年代の物はオリジナルと同じサイズになりましたが、出物が少なく高額です。ということでコストを優先して89年モデルの中古を探し、安価で入手しました。

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コンボと言えど、1959ヘッドや1960キャビネットと幅が同じ(専有床面積はほぼ同じ)なので、かなり大きいです。リビングに常設しようと企んでいたのですが、家族の猛反対で断念。(苦笑)

 

ノーマル状態での印象は、JTM45回路に現行キャパシタを使っているため、歪はほどほどで暖かなトーンながら程よくエッジが効いているという感じ。やや音が固いのでボリュームとトレブルをちょっと絞ってやると、Blues Breakers時代のエリック・クラプトンに近い雰囲気が感じられました。

ストラトだと歪が足りずハードロックはちょっと苦しいですが、フルアップでハムバッカーのES335と組み合わせるとけっこうイケます。ちょっとハウってますね。

 
Marshall 1962 Bluesbreaker Ri


自作ブースターやOD-1をかませると、どちらのペダルもミッドハイレンジのトーンフィルターとなって、良い感じで一気にメタルレベルの歪になります。ストラトでも太く力強い音でした。

しかしハイポジションの単音弾きで音の立ち上がりが潰れてしまうという症状が発生してしまうのです。


Marshall 1962 Blues Breaker Ri and Treble Booster(echo)


調べてみると、電源の整流管のサグ(電圧低下、不足)が原因らしい。アンプに限らず電気製品は交流電源(日本では100V)を直流化するための回路があり、通常ではダイオードなどのソリッドステート部品が使用されるのですが、1960年代に設計された1962においては真空管が使用されています。
真空管ダイオードよりレスポンスが緩慢なため、音の立ち上がりで電圧上昇がやや遅く、結果、コンプレッション感のある柔らかい印象の音になるそうです。それが良い方向に出る音楽であれば良いのですが、エッジ感が必要なハードロックには好ましくありません。

そこで整流部をソリッドステートに変更してみました。最初は整流ダイオードを基板に追加する大改造を考えましたが、こういう便利な部品が2千円ほどで売っているのですね。右がデフォルトの整流管で、左がソリッドステート変換器(Solid State Rectifire)です。真空管の黒いソケット部分を使用して、その中にダイオードなどが入っています。

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サクっとアマゾンで注文して取り付けてみました。同時にBugeraの6L6パワー管をJCM900用に持っていた新品ストックのSovtek5881管に交換です。

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立ち上がりのコンプ感が少し改善されました。


Blood Sucker


Flight of the rat

しかしまだ潰れているので、Groove Tubeの初段プリ管を低ゲインのものに交換するか、ブースターのボリュームを下げるなど工夫が必要ですね。

 

※おまけ

比較用にリイッシューの1959SLPを1962のスピーカーで鳴らしてみました。


Blood Sucker Marshall1959SLP(CH2) and G12M25x2 part2


Into the Fire Marshall1959SLP(CH1) and G12M25x2


Hard Lovin’ Man Marshall1959SLP(CH2) and G12M25x2

オールドキャビネットの70年代G12M-25と比べるとやや硬さを感じますが、90年頃のイングランド製リッシューのグリーンバックはなかなか良好です。こちらもブースターのせいで全体的に立ち上がりが潰れていますね。

スピーカーの破損を避けるためにアッテネーターを使ったので、トレブルがちょっと落ちていますが、EL34らしくミッドレンジにピークのある音です。ヘッドとスピーカー共にリイッシューのためか、ちょっと音が硬く歪みが強いかな?という気がしますが、5881管よりはIn Rockの音に近い気がします。

JTM45回路でソリッドステート整流かつEL34がベストと思えるので、今後この1962リイッシューについては、EL34への換装とオールドキャパシタへの変更をやってみたいです。

HORNBY SKEWES TREBLE BOOSTER(コピー試作機)+70s Stratocaster+Marshall

さて最後に、自作ブースターとマーシャルの鳴らし比べです。

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9/4に台風が接近して大阪地方では被害が拡大する中、会社が午後から臨時休業となって帰宅した私は、家の周りの飛びそうなものを片付けると、雨風の音に紛れてマーシャルを鳴らす準備を始めました。

夕方になっていよいよ風が強くなり、ゴーゴーとものすごい音になってきたので、1962ブルースブレイカーリイッシュー、3台の100Wスーパーリード(6550管の74年、EL34の76年、リイッシューのSLP)をCH1のフルアップ、70年代のキャビネット2台のフルスタックで鳴らします。

ギターは75年のフェンダーストラトキャスターで自作のHornby Skewesコピーブースターを通しました。なお今回は生音の雰囲気を確保するため、あえてエコーなどの付加はしていません。

 


‘74Marshall (6550 tube) and Handmade Treble Booster ‘Honeby Skewes’ copy

まずは74年。6550管のキャラクターのせいで、レンジが広くやや粗い感じの歪感です。
生音は非常に迫力というか圧力があり腹に堪えますが、キャビネットの正面から逸れると、思っていたほどの爆音ではありません。周囲の嵐の騒音のせいでしょうね。
しかし家の中では今までにないかなりの音量のため、家族からクレームが出てフルアップはすぐ終了。アッテネーターで一段絞って(-4dBの)40W相当に音量を下げて継続しました。

こうなるともう全然余裕です。思えば高校~大学時代に使っていた日本ハモンド社のマイクロJUGGという、パワー部が6L6管2本のアンプが40Wでこんな音量でした。

ブースタ-なしではいかにもストラトという枯れたクランチトーンですが、ブースターをオンにすると一気にハードロックで使える太さを持ったディストーションになります。

 


‘76Marshall 1959 (EL34 tube) and Handmade Treble Booster ‘Honeby Skewes’ copy

次は76年。EL34はトーンがフラットな6550と比べてミッド寄りで、歪感も強いです。どちらかというとハムバッカー向きな気がしますね。電源のコンデンサを交換して元気の良い音になりました。

リイッシューのSLPの音源はありませんが、76年に比べてよりブライトでやや硬い感じがしました。70年代末期のスクエアスイッチのJMPや、JCM800に近いと思います。
お客さんが大勢入ったステージでは丁度良いような気がしますが、家弾きではオールドのような心地よさが足りないですね。
ただ、ビンテージのマスタードキャパシタが入った自作のブースターを通すと少し改善されます。内部のカップリングのキャパシタマスタードに交換すれば、70年代前半のオールドマーシャルに近づくでしょう。

 


‘89Marshall Blues Breaker (5881 tube) and Handmade Treble Booster ‘Honeby Skewes’ copy

ソリッドステート整流に変更してレスポンスアップした1962です。
実質30Wなので一戸建てで窓を閉め切っていれば、全開も大丈夫でしょう。
5881管は6550に近いワイドレンジな感じがありますね。JMP回路の1959と比べて、JTM回路なので歪は少なくマイルドなトーンです。
とはいえ、現行品のトレブリーなキャパシタなので、そこそこエッジ感も出ていてよい感じです。
ちなみにブースターオフでは、かなり細い音でハードロックには使えないかな。

 


‘89Marshall Blues Breaker (5881 tube) and Handmade Treble Booster ‘Honeby Skewes’ copy

最後は1962で、自作ブースターのハイパスフィルターをカットしたフルレンジブーストです。
先の音と比べて中低音が増してストラトとは思えない太いトーンになります。録音した音を聴く限り一番好きかな。
あくまでも私見ですが、プレキシ期のメジャーに近いような気がしました。


まとめ
6550、EL34、5881、JMP、JTM、オールド、リイッシューなど複数のマーシャルを一気に鳴らしましたが、それぞれ特徴があり、どれも好きな音ではあります。

今回は自作ブースターが個性ありすぎて、どれも大差ない感じになってしまいました。
ストラト+トレブルブースターで、いかにDeep Purple初期のリッチー大先生に近いかという観点で選ぶなら、6550管の74年1959か、リイッシュー1962ですね。
実際に弾いていた感じでは、音圧やトーンバランス、歪感などトータルでは74年がベストかな。
ハムバッカーならEL34の76年1959がベストだと思います。

 

あと70年代前半の50Wのオールド1987を鳴らしてみたいです。
それで我が家のマーシャル帝国は完結することでしょう。(笑)

マーシャルの修理など

入手した1962は、早速シャーシを引っ張り出してソリッドステート整流に変更し、パワー管を交換しました。
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使用部品はリイッシューの1959SLPとほぼ同じですが、トランスはレイダウンですね。

 

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出番のないJCM800 SUPER BASS 1992も中を開けてチェック。欠品だった真空管リテイナーを追加して背面カバーを閉めました。ヤフオクに出してますが、全然入札が無い。(苦笑)

 

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1959SLPも処分しよう。

 

76年の1959は、電源の電解コンデンサ(1975年製)を交換してリフレッシュ。
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部品が干渉してドライバーが入らず固定しているねじを緩めるのにかなり苦労しました。

 

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やっぱりマーシャルは良いです。

あとオールドの50Wヘッドを入手できたら満足かな。

次回予告↓


I’ll play Marshalls loud in the storm

トレブルブースター2号機

さて、試作機が上手くいったので、モダンなケースで現行パーツを使用した2号機の製作にかかりました。

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試作機との違いは、ケースは奢って立派になったものの、キャパシタに現行品の安いやつを使用したことです。
試作機は、Philips/Mullard社のマスタード(@350-400)とPhillips/BC Componentsの016(@100)を使用しましたが、

 

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2号機は、Illinois Capacitor社のMPW(@150)とLelon(@20)をを使用しました。

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計3個の差額はおよそ400円弱です。このくらいならオールドパーツ優先しても良いのですが、別に費用をケチったわけではなく、オールドパーツが入手できない場合を想定した実験なのです。

 

しかし結果はNG。
なんともカリカリ、シャリシャリとトレブルが耳障りで、オールドにあった心地良さが無いのです。

結論としては、手に入る限りはオールドパーツの方が良いということですね。


とはいえ、こちらの方がケース強度も高くレイアウトもスッキリきれいに収まりますので、暇を見てパーツを再手配して組み直そうと思います。さらに、フルレンジモードでも音量調整のボリュームが効くように改良する予定です。

 

仕様が固まったら、ヤフオクで売ろうかな。
なんせトランジスタが、あと98個もあるもので。(笑)

 

どなたか欲しい方はいませんか?