Schecter F500 and Fernandes
仕事がひと段落したので、今日は会社はお休み。
カミカゼのヘッドクラックのことはちょっと忘れて、スタッドレスタイヤを履き替えました。
GT-Rが軽自動車になってだいぶ楽になりましたが、2台交換するのはけっこう大変です。ワタナベなザッツは格好良いナー。
心地良い疲労感を覚えつつ、ふと思い出して最近放置していたギターを引っ張り出してきました。
シェクター&フェルナンデスのギターです。
右のRBモデルにはF500(ノンタップ)を2個、左のJBモデルにはF500T(タップ出力)が3個。特にF500Tは、ピックガードからスイッチ、POTまで全部シェクターの貴重なオリジナルアセンブリー(F400)です。
さすがに40年近く経つので、最近はヤフオクでも見かけないですね。いずれも経年劣化で、トップのボビンは反って曲がり、ポールピースは錆びて、ワイヤーは中で断線(ショート?)していたので、個人でやっているピックアップ製作者にリワインドしてもらいました。(後に、自己中心的で、不誠実極まりないゴミカス野郎と判明して絶縁することになります)
F500は、標準では出力が高すぎて、フロントは音が潰れ気味になり、リヤはちょっとブライトさが足りない感じでいまいちでした。その欠点を解消するべく、フロントはかなり少な目、リヤはちょっと少な目にカスタムワインド。79年頃のリッチー大先生の音に近づく絶妙なトーンに仕上がりました。
さらには、以下の改造を施しています。
・センター位置にポールピースを抜いたノイズキャンセルのダミーコイルを載せて、出力に直列に接続
・MTCを模したコイルとキャパシタによるトーンフィルタを追加
・CRLの3ポジションスイッチのスプリングを外す
・スキャロップ加工
・ジャンボフレットへ交換
・Schaller M6mini(Made in W.Germany)
・Jim Dunlopのロックピン
・Reuion Bluesのストラップ
・・・など、当時の部品で本物に近付けた1本です。(フェルナンデスだけどねw)
先日のブログに載せたサウンドクラウドの音源がこのギターです。
(続く)
衝撃の事実
さて、スクレイパーで大雑把に塗装を剥がした後、残ったシーラーの除去と木地を整えるために、サンドペーパーをかけます。手指でペーパーを押さえて削ると、かなり凹凸が生じてしまうので、サンディングパッドを使用して、きれいに平面を出してやります。今回は均す程度なので、#240~#400~#600の3種類を使いました。
良質なハードメイプルですね・・・
あれ、傷が消えないな。なんでかな・・・?
・・・・・・・・Σ(゚д゚lll)!
クラック、木部に達してるじゃん!!
あらら、あらあら、アラン・ホールズワース・・・RIP
70年代後半~80年代にLA界隈のギタリストが挙って敬愛したアラン・ホールズワースが亡くなっていたとは驚きました。私はUKくらいしかちゃんと聞いたことが無いのですが、シャーベルのアラホモデルを模したフェルナンデスのSTC-50が好きでした。記事の途中ではありますが、ご冥福をお祈りします。
ALLAN HOLDSWORTH IN JAPAN 1984 -TOKYO DREAM-
(いろいろ動揺しつつ、続く)
塗装を剥がす
さて外したネックからパーツをすべて外します。
じっくり見ると、クラック部分の塗装が剥がれかけてペラペラしていました。下地との密着が弱いのでしょう。割れ目とロックナット部分の2か所から、塗装膜の隙間にスクレイパーの刃先を差し込んで、剥がしてゆきます。
思い切って行きますよ!
パリパリ・・
巴里巴里・・・
Paris is Burning !
Dokken: Paris Is Burning (Live)
(続く)
Franken Kamikaze
福井の丸岡城に見ごろを過ぎた桜に行って、おろし蕎麦やソースかつ丼や桜ソフトクリームを食べてきました。
フレット仕上げたネックは、テンションバーの位置を直して、パーツを組み暫定的にカミカゼに移植します。
まずカミカゼを分解。ボディのネック取り付け面で木材を確認しましたが、メイプルのようで安心しました。
そのポケットにネックエンドはぴったり収まりましたが、ねじ穴の配置がかなり違ったので、明け直して装着。バナナは良く見ると白い塗料が残っていました。根拠はありませんが、もしかしたらバッカスのネックかもしれません。
ネックを組んだら往年のジョージ先輩と同じGHSの弦を奢ります。・・・が、なぜか間違って010-046を買ってしまっておりました。これ以上ネックが起きないかちょっと心配ですが、とりあえず完成。
ちょっとネック起きが残っているけど、12フレットの弦高が1.5~2.0程度なので許容範囲でしょう。上出来です。これでスペック的には、パープルタイガーと同じになりました。
弦の太さが違うので一概に言えないですが、エボニーとローズウッド指板はやはり音が違いますね。
ブライトでアタック感が強いエボニーに対して、ローズはややミッド寄りでちょっと暖かい感じがしますね。でも音の分離が良いというか、クリアーな感じは残っているので、それはメイプルボディの特徴なのでしょう。
さて、これから外したネックのレストア作業開始です。
フレットのすり合わせ作業
さて外したバナナ。
ペグやロックナットなどの部品を外して、高さのすり合わせ(レベリング)です。
この作業は、長年の使用で特定のフレットが凹んでしまったり、頂点が平らになってしまった時の修正のために行いますが、私の場合は、15フレット以降で起きてしまっているため、その矯正に行いました。
まずロッドを少し緩めてネックをできるだけストレートな状態にします。
そして削り残しが分かるようにマッキーで色を付けて、300㎜程度のステンレス定規で各フレットの高さを確認しつつ、300mmほどの長さに加工したアルミの角材の両面に#400と#600のサンドペーパーを貼りつけたツールで、フレットの頂点を削り、高さを合わせます。今回は15フレット付近で指板がV字に折れ曲がっているので、ハイポジを多めに削ってストレートにしようという目論見です。
一様に高さを合わせたら、専用の凹面やすりで平らになった頂点を削って、丸く整形(クラウニング)します。
きれいなアールが出たら、次はフレットエンドの処理。エッジを丸めないと尖った角が運指の際に指に引っかかり、痛かったり気持ち悪いです。22本の両面で44か所もあるので、結構面倒なんですが、先の専用やすりや細いダイヤモンドやすり、サンドペーパーなどを使って地道に作業を進めます。
ただしあまり丸めすぎると、ヴィブラートをかけた時に1弦や6弦が落ちやすくなるので要注意です。
整形が終わったらサンドペーパーで#600~#1000と順に磨いて、仕上げにコンパウンドでピカピカに磨いてやります。
最後に、削りかすや汚れ落としを兼ねて、レモンオイルなどで拭いて完成です。